英文メールの書き方ノウハウのご紹介

海外に親会社又は子会社がある日本の会社や、輸出入を行っている会社にお勤めの方は、英語による問い合わせを行うことがあるかと思います。今回は英文メールに慣れていない方向けに、書き方のコツをご紹介いたします。

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英文メールのルールを理解する

英文の内容を考える前に、まずは必ず記載する定番の部分の書き方を押さえておくと、メールの作成がスムーズに進められます。

具体的には、件名・宛名・自己紹介・書き出し・結び・連絡先 です。では一つずつ説明をしていきたいと思います。

|件名(Subject)

何の件なのか、できるだけわかりやすくします。とは言え完全なセンテンスである必要はありません。読む側からすると長すぎるのも困りますが、単に「Invoice」など一言だけですとスパムメール扱いされる可能性があります。

以下にケース別のパターンを示します。

相手に依頼をしたいとき

Request for ○○(例/estimate of making new product)

相手に質問をしたいとき

Inquiry about ○○(例/increase of expense)

相手にお礼を言いたいとき

Thank you for ○○(例/earlier submission of report)

相手にお知らせをするとき

Notice of  ○○(例/the date of next meeting)

相手に督促をかけるとき

Reminder about ○○(例/last our request)

 

さらに日付発注番号など数字があるものは、その数字を記載することにより、すぐに相手にわかるようにするのがコツです。

|宛名の書き方

基本的には、Dear ○○, で問題ありません。どのケースでも最後のカンマは忘れないで下さい。

一人の相手に送りたいとき

Dear Mr. ○○,(男性向け)又は Dear Ms. ○○,(女性向け)

複数のメンバー宛に送りたいとき

Dear all, や Dear all members,

担当者の名前がわからないとき

Dear ○○ corporation,(会社宛て)/Dear ○○ department,(部署宛て)

あるいは、

To whom it may concern, (関係者各位)

でも大丈夫です。

 

グループ会社の担当者への連絡で、親しい間柄であれば、Hello ○○, で挨拶することもあります。

|書き出し

初めてメールを送る相手には、自分の名前と所属を書きます。

例)My name is ○○ and working at △△ corporation.

(私は△△会社で働いている ○○ と申します)

 

続いて文章の出だしですが、こちら側の意思をはっきりと伝えるために、はじめにメールの目的を書きましょう。具体的には、I am writing to ○○  や、This e-mail is regarding ○○  などを使います。

例)I am writing to ask you about your company’s financial statement.

(私はあなたの会社の財務諸表について尋ねるためにメールを書いております)

例)This e-mail is regarding our latest order.

(このメールは私たちの最新の注文に関するものです)

 

これで件名と合わせて、何のメールか相手方はすぐに理解することができます。

|結びの言葉

文章の最後には、迅速な回答の依頼、協力のお願い、感謝の意を伝える、といったことを記載します。これらは最後でなくても問題はありませんが、長い文章になった場合、肝心な部分がぼやけてしまう可能性があるため、念押しの意味も込めてなるたけ最後の方に記載した方が良いです。

以下の例文をご参照ください。

Would it be possible to reply by the end of this week ?

(今週末までにご返答いただけないでしょうか)

We would appreciate your prompt response.

(あなたの迅速な対応に感謝します)

We look forward to your reply soon.

(お早いお返事をお待ちしております)

Should you have any questions, please do not hesitate to contact us.

(ご不明な点がございましたらお気軽にご連絡ください。)

 

そして最後の文章の後には、敬具や早々のように結語を書きます。フレーズは色々ありますが、Best regards, や、Sincerely, が一般的でしょうか。

|自分の連絡先

メールの最下段には、名前・(役職)部署名・会社名・会社の住所・メールアドレス・電話番号・FAX番号・Webサイトの順で記載します。電話番号・FAX番号は、頭に+81を付け、市外局番は最初の0をカットします。

毎回入力するのは大変ですので、これらはテンプレートを作っておけば、自動で差し込めるかと思います。例を記載します。

名前:Koji Miyashita

役職部署名:Manager, Accounting Department

会社名:○○ Corporation

住所:(※書き方は下記を参照ください)

メールアドレス:E-mail : info@mystax-office.com

電話番号:Phone : +81-○○○-△△△

FAX番号:Fax : +81-○○○-△△△

Webサイトアドレス:https//mystax-office.com

 

※住所は、日本の書き方とはほぼ逆です。例えば名古屋国税局の住所でしたら、〒460-8520 愛知県名古屋市中区三の丸3-3-2 ですので、次のように表記します。

3-3-2  Sannomaru, Naka-Ku, Nagoya-City, Aichi-Prefecture, 460-8520 Japan

 

文章内容の書き方

本題となる文章ですが、依頼内容・連絡事項・期限 を明確に示すことが大切です。添付ファイルがある場合には、その旨も記載します。

|依頼の仕方

依頼するときの表現は、Could you ○○~ Do you mind (+動詞ing)○○~ It would be helpful if you could ○○~ I wonder if you could ○○~ などがあります。これらはソフトな依頼の仕方で、角が立ちくい表現です。

そして依頼内容ですが、ケース別に表現の仕方を列挙します。

送付依頼

send us catalog(カダログの送付), submit sales report(売上報告書の提出), ship replacement parts(交換品の発送)

調査依頼

investigate defective product(欠陥品の調査), review huge expenditure(大きな支出を見直す)

確認依頼

confirm the invoice(請求書の確認), check serial number(シリアル番号の確認)

 

共有している資料に関して不明な点を聞きたいときは、画像ファイルを差し込む方法もあります。その際、画像には赤枠や矢印、さらにコメントを付しますと文章だけでは伝えにくいことも容易に伝えることができます。

(例)費用科目の金額誤りを指摘する場合

 

|連絡事項を伝える

連絡するときの表現は、We would like to let you know ○○~ Please be advised that ○○~ などがあり、悪い情報を伝えるときは、We regret to inform you of ○○~ I am afraid that ○○~ などがあります。

そして連絡内容ですが、ケース別にみますと、

訪問

schedule for tour of factory on next month (来月の工場見学のスケジュール), the time we visit your office(あなたの事務所への訪問時間)

予定

timeline of presentation about new product(新製品のプレゼンのタイムライン), we will have a meeting next week(来週に会議を行う)

延期

delay of shipment of goods you ordered(ご注文の発送の遅れ), we have postponed the launch of our new service(新サービス開始の延期)

お断り

your request is not acceptable for us(あなたの要求は承りかねます), we decline your offer in accordance with the law(法律によりあなたの申し出は引き受けられない)

 

文章の出だしによって、節(that+S+Vなど)と句(名詞+S+Vや現在分詞など)を使い分けましょう。

また時間帯は明確に示す必要がありますので、「時」を表す表現(at+時間, on+日・週, in+月 など)は覚えておきましょう。

|期限を明示する

期限を示す表現ですが、明確に指定するときは、by ○○~ no later than ○○~ 一定期間中でよいときは、within○○~ from○○~ to○○~ なるたけ早くは、as soon as possibleat your earliest convenience などがあります。

但し相手によっては、明確に期限を示さないとなかなか回答してくれないこともあります(お国柄もありますでしょうか)。期日は明確に示し、それでも回答がない場合はあきらめずにリマインダーを出しましょう。

 

まとめ

これらの表現をうまく組み合わせ、かつ単語を置き換えることで十分通用するセンテンスを作ることができます。また長い文章を作成したいときは、接続詞や前置詞などで節や句を繋いだり、関係代名詞や形容詞で飾り付けていきます。

最後に、主語は「I」 ではなく、なるたけ「We」を使ったほうが、会社同士のやりとりであることを強調できます。

アジア方面の国々に所在する会社へ英文メールを送る場合は、彼らも英語が母国語ではありません。文法が怪しかったり、多少のスペルミス等はあるのです。あまり細かな部分は気にせずに自信をもって書きましょう。

Give it a try !

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