TOEICスコアアップの秘訣~Part6編

以前はPart5色が強かったPart6ですが、新形式となってからは文章内容の理解が重視され、むしろPart7に近いものとなっております。一文選択問題も含めスコアアップのコツを解説したいと思います。

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Part6の概要

問題文書は以前と変わらず4つですが、設問は各4問の計16問となっています。1文書(4問)当たり約2分で解き、8分以内に終了するのが理想です。もし解読が困難な場合でも時間をかけすぎないように気を付け、Part7の時間を確保しましょう。

|問題パターン

文章で出題されるものの、問題そのものは空欄穴埋め形式で、Part5と同様に下記のような文法が問われます。但しPart7でも登場する一文選択問題が加わっております。

(1)品詞(単語の品詞を選ぶ)

(2)語彙・語法(単語の意味や使われ方)

(3)前置詞・接続詞(前後をつなぐものを選ぶ)

(4)格(主格や所有格など)

(5)主述の一致(三人称単数など)

(6)態(能動態か受動態か)

(7)時制(過去・現在・未来さらに進行形・完了形)

(8)準動詞(現在分詞・過去分詞)

(9)関係詞(関係代名詞・関係副詞)

(10)一文選択問題

 

文章の内容ですが、記事、通知、広告、メモ、メール、レターなど様々です。選択肢と空欄の前後の内容だけで解ける問題は依然と比べて少なくなっており、基本的には文章を読んで内容を理解して問題を解くというアプローチをとります。

仮に空欄前後と選択肢のみで解けたとしても、その後に文章内容を理解していないと解けない問題が待ち構えている為、頭から文章を読んで解くことをお勧めします。

|一文選択問題

選択肢の文章と空欄前及び空欄後の文章とのつながりが最も相応しい選択肢を選ぶこととなりますが、攻略ポイントの一つとしまして代名詞があげられます。

選択肢の中にある代名詞が前の文章の何を指すのか、後ろの文章の中にある代名詞が選択肢の何を指すかを確認することで正解を選ぶ、また不正解である選択肢を除くことができます。

文章の最後が空欄で一文選択問題の場合は、前の文章とのつながりの他、文章全体の締めくくりとして相応しいかを考えると、正解が見えてきます。

メールやレターにおける締めくくりの例文

・Should you have any questions regarding this plan, please feel free to contact us.

・We would appreciate if you order us in the future time.

・I am looking forward to hearing from you soon.

・Please call our customer service which is available 24 hours or visit our web site.

 

文章の冒頭が空欄で一文選択問題の場合は、後ろの文章と選択肢を読み、内容のつながり及び冒頭部分として相応しいかを見ます。

 

Part6の対策

Part7寄りになったとはいえ、文法問題も多数出題されますので、Part5と同様に単語及び文法の暗記は必須です。プラス文章を早く読んで理解するというトレーニングが求められます。

|文法対策

・時制(過去形、現在形、未来形)

空欄前後からだけでは、現在のことか過去のことか将来のことか判断ができない問題が出題されます。例えば過去の話をしていても一般的な取扱いの説明であれば現在形となるなどです。

基本的には前後の文章から判断しますが、時を表すキーワードにも着目します。一例を下記に記します。

【過去】last month, by the time he resigned, in the previous session

【現在】is underway, since she arrived, until the end of this month

【未来】is scheduled to, effective next year, at the upcoming conference

さらにこの他に進行形や完了形の判定が入ってきます。last week などのワードがあったとしても現在も引き続き行われているのであれば現在完了(進行)形となりますので注意が必要です。

・格(主格、所有格、目的格)

Part5との違いの一つとして、Part5では代名詞についてどの格(he, his, him など)が相応しいか問われるのに対し、Part6ではどの代名詞(you, he, she など)が相応しいかが問われます。すなわち文章に登場する人物の関係性の理解が不可欠となります。

メールやレターなどの場合、ヘッダー情報及びフッター情報に必ず目を通すようにします。差出人と受取人の名前、会社名、役職、関係性を事前に知ることができます。また日付や件名などもチェックします。さらにメールアドレスの@以下が同じであれば、同じ会社内におけるやりとりであることがわかります。

・態(能動態・受動態)

動詞の形を選ぶ問題で能動態か受動態かを判断する方法としましては、2つの点に注目します。

1)目的語の有無

他動詞の場合、後ろに目的語があれば能動態、なければ受動態と考えられます。

2)主語と述語の関係

主語が「する側」であれば能動態、「される側」のであれば受動態と考えられます。

・文章のつなぎ(接続詞・前置詞・現在分詞・過去分詞)

接続詞か前置詞かを選択する問題では、空欄の後ろが節になっているか、句になっているか、プラス意味(順接か逆接かなど)を考えて選択します。節と句の見極め方法としましては、主語と述語がどれかを見つけることです。空欄前後だけでなく、幅広く見ることで文の構造が理解でき解答につながります。

なお文頭に空欄があり直後に” ,”(カンマ)があるときは接続副詞が入ります。接続副詞の代表例を以下に記載します。

However, Still, Nevertheless(しかしながら、それでもなお)

Therefore, Consequently, Accordingly(その結果、従って)

Besides, Moreover, In addition(そのうえ、さらに)

Otherwise(そうでなければ)

 

|速読対策

練習問題を解き終わった後は翻訳も確認し文章を読み直します。繰り返すことで確実にスピードは上がり、多くの問題に触れれば定番ストーリーへの対処にも有効です。またリスニングの勉強の際に、音読をすることで読む力を養うことができます。

コツとしましては、なるたけ後ろから戻りながら日本語に翻訳することは避け、英語の語順で内容を理解する癖をつけましょう。

空欄を含む文章のみでは判断できないときは、すぐに回答をせずに文章を読み進めましょう。必ずヒントとなる文章が後から出てきますので、そこまで辛抱することも大切です。

 

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問題攻略

ここでは上記を踏まえて、実際に問題を見てみたいと思います。また正解だけでなく、不正解の選択肢も検証してまいります。

事例検証

形式はe-mailで、採用面接に関するオリジナル問題です。

From: Bill Clayton <bclayton@ecomanufacturing.com>

To: Lee Taylor <ltaylor@freemail.com>

Date: June 25

Subject: Job interview schedule

Dear Ms. Taylor,

Thank you for sending your resume and reference for opening of managerial position in marketing department at Eco Manufacturing Co.,Ltd last month. We (①) by your qualification and job experience on this industry. So we are scheduled to interview several candidates including (②) next week. However, human resources manager will be out of town due to business trip on next Monday and Tuesday, and Wednesday coincides national holiday. (③), the remaining two date of our business day in next week are available for us. Please let us know which date is preferable or other day is better for you. (④).

Sincerely,

Bill Clayton

Human resources department

Eco Manufacturing Co.,Ltd

まずはヘッダー及びフッター情報を確認しますと、メールアドレスから同じ会社内のやりとりではありません。フッターに会社名と部署名があり、部署は人事部であることがわかり、さらに件名から面接に関する連絡を応募者に対して行う内容ということが予測できます。

続きまして設問を見てまいります。

 

①の空欄の選択肢

(A)impressed(B)are impressing

(C)have been impressed(D)are to be impressed

②の空欄の選択肢

(A)her(B)him(C)it(D)you

③の空欄の選択肢

(A)Therefore(B)Because(C)Otherwise(D)Furthermore

④の空欄の選択肢

(A)It would be grateful that you send a contract by the end of this month.  

(B)We eagerly await your prompt reply.

(C)Successful candidates must have advanced engineering degree.  

(D)You can see the detailed job description on our web site.

 

まず①ですが、impressの形と時制が問われております。impressは受動態で感心するという意味になりますので(A)と(B)は除かれます。前の文章を読みますと先月に履歴書等を読んで感心したとのことですので、未来表現の(D)も除かれ正解は(C)となります。

続いて②ですが、選択肢には代名詞の目的格が並んでおります。空欄の文章は、空欄を含む候補者を次週に面接するということですので、話の流れからメールの受取人である(D)が正解となります。

③は文の冒頭が空欄でかつ直後に” , “(カンマ)がある為、空欄には接続副詞が入ります。従いまして(B)は除かれます。空欄の前後の文章を読みますと、次週は月曜、火曜、水曜が都合が悪く、空欄を挟んで、他の日が良いとの事ですので(A)を入れれば意味がつながります。

最後に④は文章の最後にありますので、話の流れプラス文章の締めくくりを意識して考えます。直前の文章には面接の日で都合の良い日程を教えてほしいとのことですので、内定後の内容である(A)や選考基準を記した(C)は除外されます。また(D)は話しの流れや締めとしても合わず、正解は(B)となります。

|不正解選択肢の傾向

もちろんこのPartにおいても消去法は有効です。間違いの選択肢の見分け方は難しいですが、不正解の選択肢にはどのようなものがあるのか予め知っておくことは有益です。

1)似たような意味の単語を並べる

例えば図書館の改装の話で、renovation の他に reform, relocation, reopen, demolition などを並べたり、資金調達の話で、funding の他に donation, proceeds, remuneration, reimbursement などキャッシュに関連する選択肢を設けるといったケースです。

2)文章から連想させる単語を並べる

不良品の返金を要求する場合で、claim の他に return, replace, order, repair など商品に付随する単語を混ぜたり、部署異動の場面で、transfer の他に appointment, assignment, promotion, retirement といった人事に関連する選択肢を並べるといったケースです。

3)一文選択問題

既に述べておりますが、文章の締めくくりとして相応しくなかったり、時系列・順序がおかしかったり、別の人の話であったりする誤答が見受けられます。一見正解に見えてもどこかに誤ったワードやフレーズが含まれています。

4)語彙・語法を問う問題

これは知っているか知らないかです。例えば warn に警告するの他、知らせる(notify, inform)という意味があったり、establish に設立するの他、立証する(prove, attest)という意味があるなどです。また単語の意味の他にも、any や every の使い方が問われたりします。

もし文章を読み、選択肢に目を通しても分からない場合は、目の前の問題に固執せずに直感でマークを済ませて時間を確保し、先の問題から点数を獲得しましょう。

品詞を問う問題で名詞が正解の場合ですが、人か物か、単数形か複数形かも忘れずにチェックを行うことが必要です。

 

 

まとめ(Conclusion)

Part6は速さだけでなく読解能力も必要なパートです。空欄前後からのみでは対処できないようになっています。読み取りを誤ると連続して失点しまう危険性も含んでおります。但しPart7への時間配分には十分注意しましょう。

Understanding of sentence is increasingly more important than previous in Part 6 section. You might better to read it from the beginning including given information such as sender, receiver and subject. Please pay enough attention to ensure sufficient time for Part 7 section which has the biggest number of questions.
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