海外にいる親族の扶養控除等を受けるには

夫婦いずれかが海外に居住している場合や、子供が海外に留学している場合等における、配偶者控除や扶養控除等の適用について解説いたします。

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海外居住期間1年未満の場合

当初から1年未満の予定で海外へ行かれた場合や、1年以上の予定でも途中で帰国された場合は、「居住者」となります。

居住者の場合は、会社員であれば「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を会社に提出すれば、年末調整で適用を受けることができます。

 

海外居住期間1年以上の場合

1年以上の滞在予定で海外へ行かれた(且つそのまま滞在)場合は、「非居住者」となります。

非居住者である親族に係る扶養控除、配偶者控除、障害者控除又は配偶者特別控除の適用を受ける場合は、上記の書類の他、「親族関係書類」及び「送金関係書類」の提出又は提示が必要となります。

|親族関係書類

「親族関係書類」とは、国外に住まわれている親族の方が、所得控除の適用を受けようとする当人の親族であることを証明する書類で、次のいずれかになります。

(1)戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及び国外居住親族の旅券(パスポート)の写し

(2)外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類(国外居住親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるもの)

 

|送金関係書類

「送金関係書類」とは、所得控除の適用を受けようとする当人が、その年に国外居住親族の生活費又は教育費に充てるための支払いを必要の都度、各人に行ったことを明らかにするもので、具体的には次の書類となります。

(1)外国送金依頼書の控え

(2)クレジットカードの利用明細書

 

外国送金依頼書はその年に送金したもので、利用明細書はその年に利用したものとなります(引落し年ではありません)。

|留意事項

国外居住親族が配偶者や子供でない場合は、複数の「親族関係書類」の組み合わせにより、適用を受けることとなる場合があります。

複数の親族が国外にいる場合で、送金を一人にまとめて行った場合には、その人以外には適用がありません。

年末調整でなく、確定申告を行う場合においても上記の書類の提出又は提示が必要となります。

なお、これらの書類が外国語で書かれたものであるときは、和訳が必要となりますのでご注意ください。

詳しくはこちらをご参照ください。

※当事務所におきましては和訳サービスを行っております。

 

For Foreigners

If you are resident and working at company in Japan, you can apply for an exemption for dependents or other exemption with regard to your non-resident relatives.

When you submit “Documents concerning relatives” and “Documents concerning remittances” to the payer of the salary, it will be applied at withholding at source for salary or the year-end adjustment for salary.

If you don’t submit required documents within the year, you can apply for it at tax return filing period.

Please refer to this information.

※Our office can provide translation service.

Thank you.

 

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